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2014年3月4日火曜日

景観まちづくり事例見学会 「佐倉市染井野住宅地見学会」報告

2月23日(日曜日まち開きからずっとコーディネートしている浅川が案内した染井野のまち歩き、総勢10名参加していただきました。いつも案内しているので、今回は写真をほとんど撮らなかったので、佐久間氏の写真データーをいただきました。
染井野地区は、大林組の佐倉そめい野と東急不動産のみずきが丘の二つのまちで構成され地ますが、全体は一緒の開発です。しかし街並みづくりの考え方は違います。
インホメーションプラザからいつものようにまち歩きは始まります。午前中がそめい野、午後はみずきが丘をそれぞれ建築協定準備委員をやられた住民の方と一緒に歩きました。
第一期の和風の街並み、緩やかにカーブしていて、和風住宅の下屋と和風門が連なります。5m道路の脇の50cmの地被類と生垣、シンボルツリーを共同で植栽管理しているので、いつも美しい街並みです。
補助幹線道路のゆりのき通り沿いは、洋風街区となっていて切妻とタイル貼りの建物が並びます。 

 2丁目の東側街区は、緩やかな坂を上っていきます。建築条件宅地分譲された街区なので、建物はいろいろですが、厳しい建設/緑化指針があり、コーディネーターがチェックしています。道路沿いの外構植栽付き宅地分譲なので、ある程度統一感のある街並みはつくれます。

 一番北西側の高台には、大型斜面街区のみかげ坂があります。わざと法面をつくり、この宅地は2段宅地となっています。ここの宅地も道路から2.5mまで共同植栽管理となっています。
 2丁目南側の和風街区です。本当に美しい日本の住まいのまちなみです。ほかにはない街並みができています。
 染井野地区全体に地区計画が設けられています。この看板は佐久間氏が撮影したものですが、僕は初めて見ました。地区計画以外にも建築協定と緑地協定が締結されています。どちらも更新手続きが大変だったようです。
 みずきが丘の街並みは、洋風の街並み、5タイプの外観スタイルの住宅とレンガや木柵の色彩が調和されています。
 U型の街区道路の中央を歩行者専用通路が通っていて、庭園灯の上のオブジェはグリム童話の主人公になっています。
 最後に2つの建築協定準備委員会の促進役の方々からまちなみを維持していくための協定の更新等いろいろ苦労話をお聞きしました。
都心から離れた郊外住宅地なので、美しい街並みを維持していかないと、若い人はどんどん出て行ってしまう。
どうしても建築協定をつくらなければいけないという人がいないとまとまらない。
隣棟間のトラブルを第三者機関があると仲裁に入れるし、相談を受けることができる。
コンテナ問題等、問題が起こると住民の危機感は高まり、街並みを意識する。
町内会との連携がないとうまく行かない。 など

ここの地区は通常の都市計画より制限された地区計画がありますが、さらに建築協定や緑地協定があり、住民組織が街並みを維持していこうとしているので、良好な街並みが維持できていると思います。やはり、住民が自分たちでなんとかしようとする意識がないとダメですね。
浦安では、最近住民発意の地区計画が多くなってきましたが、役所だけに任せないで、住民組織でも維持していく活動が必要ですね。             (浅川潔)



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